テーマ:民法債権法についてのケース・スタディ

 皆さんが法学部において法律の勉強をするようになったきっかけには様々なものがあると思います。

 しかし、法律を勉強することは、皆さんそれぞれに現在社会との関係を認識させ、自らと社会とを関係付けることを意味します。したがって、どのような理由から法政大学法学部に入学されたかは、それぞれであるとしても、若い時代に法律をきちんと学ぶことは、皆さんにとって必ずや有意義なものであると信じます。ましてや、法律を勉強して大学卒業後、法律家として仕事をしようという諸君にとっては、まさに正念場であり、徹底的に法律を学ぶことができる時間は今しかないのです。

 このような考えから、私は君たちに大いに法律の勉強をしてもらいたいと思っています。

 これは私自身が法政大学法学部で法律を学び、その後、弁護士として実務に従事する中で培われた実感です。そのために、法律解釈学の基本である民法、なかでも人と人との間の取引関係(債権債務関係)が中心となる債権法を主なテーマとして、少人数のゼミにて、一緒に勉強したいと思います。

 もっとも、債権債務関係だけで人と人との関係が規律されるものではありませんので、内容は債権法にとどまらず少なくても民法全体には及ぶと考えて下さい。

 ゼミの運営は、例年通りシュミレーション方式を使用します。これは、ゼミ生を4班に分け、コーディネイター、キャビネット、主人公(今年は市ヶ谷花子さんです)、主人公と対立する相手方当事者の4つの役割を、それぞれ交代で演じてもらうというものです。紛争の疑似体験をしてもらうことにより、本を読んだり、講義を聞いただけでは、なかなか身につけることのできない法律解釈能力及びリーガル・マインドの体得を図ることが目的です。

 これまで多くの先輩が私のゼミでこの方式を実践し、社会で活躍しています。大いに期待してください。

 そして、大いに実力を養ってください。

 また、私のゼミは単位取得のみを目的とはしていません。卒業後も付き合えるような友情を育むこともまたゼミの効用の一つと考えています。そのため、年2回のゼミ合宿は無論のこと、学祭参加やOB会開催などの行事が盛りだくさんです。これらの行事にも積極的に参加していただくこととなります。

 テキスト:今年度は、私が作成したゼミ教材「花子さんの試練」を使用します。

 昨年の「太郎ちゃんの冒険」と同様、主人公市ヶ谷花子さんをめぐる波乱と感動の物語を十分に堪能してください。

 参考文献:その都度、必要があれば指摘します。



Copyright(c)1998 J.Takasu All rights reserved